株式会社松南園

お茶の話Tea

おいしいお茶は「おいしいお水」から

おいしいお茶は「おいしいお水」から

淹れたお茶の成分は99.7%が水です。水の違いがお茶のおいしさに影響してきます。ひと手間加えれば、お茶がもっとおいしくなります!

お茶に適した水とは

お茶をおいしく飲むには、お茶をいれる水がおいしいことが大切な条件です。
お茶に適した水とは、バランスのよいミネラル、適度な硬度・pH、炭酸ガスと酸素を含み、有機物・鉄・マンガンなどが少ない水とされています。

水道水を使うときはカルキ抜きを!

水道水でもお茶に適した水の条件は満たしていますが、カルキ消毒されているため、そのままではおいしく飲めません。
カルキ臭さを消すには、お茶を入れる前に水道水を2〜3分沸騰させて、一度冷ますと良いそうです。
(特に水がおいしくないといわれている地域では、5分以上沸騰させるのが良いとされています)

※水を沸騰させる以外にも、水道水を4〜5時間汲み置きしておくことで、カルキは抜けます。
※浄水器を使っている家も増えてきたと思いますが、その場合でも水を沸騰させてから使うのが理想的です。

日本茶にあう水は硬度30〜80程度

お茶に適した水で入れれば、お茶はよりおいしくなります。
軟水、硬水という言葉を耳にされたことのある方もいらっしゃると思いますが、水は硬度という単位で表わされます。硬度とは、水中のカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量のことですが、日本茶にあう水の硬度は30〜80程度と言われています。お茶の旨み、渋み、苦味がバランスよく出るからだそうです。
軟水(硬度10以下)の場合は、苦渋味を強く感じるようになり、硬水(硬度100以上)だとお茶の苦味が逆に抑えられてしまい、いずれの場合も日本茶には向きません。市販のミネラルウォーターを購入される方は、参考にしてみてださい!

おいしいお茶の入れ方

おいしいお茶の入れ方

入れ方ひとつで、お茶の味は全く変わります。それぞれのお茶の特徴を活かしたおいしい入れ方をご紹介します。

玉露

玉露は50℃〜60℃の温めのお湯で、2分間しっかり浸出させてください。

1. 湯を湯冷ましに入れ、冷まします。(湯冷ましがない場合は、マグカップなどでOK)
2. 冷ました湯を急須に入れ、さらに冷まします。
3. 急須の湯を茶碗の8分目ほど注ぎます。(茶碗は玉露用の小振りなものを使用)
4. 急須に茶葉を入れ、茶碗の湯を注ぎます。(3人で10gが茶葉の目安)
5. 2分間ほど待ってから廻し注ぎ(※1)で最後の一滴まで茶碗に注ぎます。

※1 廻し注ぎとは、複数の茶碗にお茶を入れておいしく飲むための方法です。3杯のお茶を入れる場合、1→2→3の順番で入れたあと、今度は逆に3→2→1の茶碗に順に注いでください。

煎茶

煎茶は、70℃〜90℃のお湯で、1分間浸出してください。

1. 茶碗に湯を入れ冷まします。(煎茶(上)の場合は、70℃のお湯を50ml、煎茶(並)の倍は、90℃のお湯を80mlが目安)
2. 茶を急須に入れます。(5人で10g程度が目安)
3. 冷ましたお湯を急須に入れ、1分ほど待ってから注いでください。

番茶・ほうじ茶

番茶、ほうじ茶は熱湯・茶葉をたっぷりと。茶はこまめに取り替えてください。

1. 茶を急須に入れます。(5人で15g程度が目安)
2. 急須に熱湯を入れ、約30秒待ってから注ぐ。
(茶の葉の成分が出尽くしやすいので、新しい茶葉に取り替えた方がおいしいお茶を楽しめます。)

おいしいお茶を楽しむには、保存方法も大切です!

おいしいお茶を楽しむには、保存方法も大切です!

買ってきたお茶はどうしていますか?お茶をおいしく飲むには、入れ方・水の選び方だけでなく、保存方法も大切なのです。

お茶はとってもデリケート。冷暗所での保存は欠かせません。

お茶はとてもデリケートなもの。温度や光によって変質しやすく、他のものの臭いも移りやすいなどという性質があります。そのため、保管場所には「臭いが少ない」「涼しい」いわゆる冷暗所であることが必須条件です。

ご家庭の場合、冷蔵庫にお茶を保存するというのも1つの手です。お茶にとって、適温は5〜10度ですから、なるべく冷蔵庫からの出し入れの際、あまり温度差が生じない場所を選んで保管してください。また、冷蔵庫から出してもすぐには開封せず、しばらくおいて常温に戻してから使うのをおすすめします。

10日分を目安に小分けして保存!

お茶の変質を防ぐには、できるだけ空気に触れさせないことが大切です。
そこで、10日分くらいを目安に、買ってきたお茶を小分けし、密封容器に入れておくのがよいでしょう。
冷蔵庫で長期保管する時は、他の食品の臭いがつかないように、容器をビニールテープで密封し、さらにビニール袋に入れておくと良いでしょう。